2007年 9月 の記事
序盤が『こぼれ落ちた世界史』の焼き直しで非常に眠い
前作『飛びすぎる教室』でコンビ最後の~と銘打ちながら、なぜ新刊?と、訝しく思わないでもない
シミズ博士、サイバラ画伯のあいかわらずな一冊
今あるものの起源、知識の奥に隠された知恵をひっぱりだそうという飽くなき探求心は見習いたい
タイトルに捻りがなさ過ぎるので文庫化されたときには
表紙をキンキンかスーパーひとしくん仕様にして
『世界なるほど発見』にして欲しい
手に取ったとき、思わず「ムックとガチャピンか!」とツッコミをいれてしまった装丁のどぎつさ
『恋は、あなたのすべてじゃない』そのままに、世の恋愛至上主義からは一線を画した小説
う~ん、まさか石田衣良が秀紀のような男性を描くとは
日本全国の晩生男子がうんうん頷いてしまう愛らしさ
石田衣良作品でひさびさのアタリ
毎日をただひたすらに生きていると見過ごしてしまいがちだが、社会はゆっくりと、しかし着実に変わっている
例えば、自分が小学生だったころ、一人で下校していようが誰も構いやしなかった
今はどうだろう、集団下校が何よりの是、一人きりで帰らせるようなことになれば、子ども以上に大人がやきもきする
ランドセルには防犯ブザー、不審者情報はメールで一斉配信、地域の方による防犯パトロール……
決して、昔はよかったと懐古に走るわけではないが
誰が、何が、どうして
こんな世の中になってしまったのだろう
この書『虹の彼方に』は、2000年春から2006年末まで池澤夏樹が月刊「現代」の巻頭に連載したコラムを中心に、新聞各紙や雑誌に寄せた文章をまとめたものである
これまでの7年間が虹色であったかは別にして、その姿が霞んでしまう前に注視しよう
これからのために
『弥勒の月』続編
日常に飽いた同心信次郎と小間物問屋「遠野屋」主人清之助の物語
前作『弥勒の月』で時代小説に斬り込んだあさのあつこ
児童向けという制約から解き放たれ
日本語にはこんなにすばらしい言葉があるのだと
世に訴えかけるかのような描写の濃やかさ
弥勒であれ、夜叉であれ
必要なのは言葉
単なる言い回しの妙ではなく
自らの想いを的確に他者へと伝え、分かち合うことのできる言葉
それが、子どもだけでなく大人にも足りていないんじゃないの
そう問いかけられている気がした
人の強さは意志の強さ
いつだって諦め、いつだって逃げていては何も変わりはしない
そのことに気付けたなら
これまでを捨てて、これからに生きよう
もう火の車なのに
もうのっぴきならない状況なのに
校長先生のお達しと
遠く北の地で戦う「ため池マスター」なんまらさんの代わりにと
行って参りました
[第2回 ため池シンポジウム in あいち]@日本福祉大学
http://forester.uf.a.u-tokyo.ac.jp/~kuraji/BR/tameike/indextameike.htm
美浜町長ハルオ歓迎の辞
まだ、齋藤宏一の方がよかったな
基調講演
『多様な生き物を育んできたため池は今』
浜島繁隆 (ため池の自然研究会 会長)
・ため池のほとんどは17~18世紀に造成(入鹿池→1633年)
・洲原池にはかつて16種類の水草が植生
・池の中の生き物だけでなく、水草の世界も外来種に押されている
『童話「ごんぎつね」と尾張のため池』
青木美智男 (日本福祉大学知多半島総合研究所 顧問)
新美南吉の童話から尾張藩の治水政策までが鮮やかにつながる見事な人文系の講演
備前焼と常滑焼、播州の塩と三州の塩、ここで熊沢蕃山に出てこられれば、日本史履修者としてはたまらない
なぜ、知多半島には水神や龍神など池にまつわる昔話が多いのか
そこに隠されていたのは……
行政のとりくみ紹介
『愛知県のとりくみ』
近藤文男 (愛知県 農林水産部 農林基盤担当局 農地計画課)
『名古屋市のとりくみ』
若山秀夫 (名古屋市 緑政土木局 河川部 計画課)
・武豊町の図書館がなんかすごくいい事例として紹介されてた
・名古屋市には、西部にはため池がなく、東部丘陵に多く分布している
『パネルディスカッション』
・愛知・岡山・滋賀は日本三大はげ山県と言われるらしい
・そしてため池分布域とはげ山分布域は重なる
・知多半島研究の第一人者河合克己さんが熱かったです